用途別タブーの色と花について
花を贈る際に気をつけたいのがタブーですね。気持ちを込めて贈った花が実はタブーだったなんてことにならないように、用途別にタブーと言われている花と色を確認しておきましょう。
お祝い花
お祝いにタブーとされている花は「菊」です。特に白菊は葬儀に使われるイメージが強い花なのでお祝いごと全般に贈る花には避けましょう。また、ある程度ご年配の方に贈るお祝い花としては、白い花は菊以外の種類であっても避けたほうが無難です。ご年配の方にとって白い色は、葬儀やお供えのイメージが強いためです。受取人の方が「白い花が好き」といった場合や「相手からのリクエスト」である場合はお祝いに白い花でも問題ありません。
お祝い花でタブーと言われている用途のマナーを紹介します。
開店祝い
開店祝いの花でタブーの花や色はほとんどないでしょう。ただ、「赤い花は火事を連想させるので開店祝いにはタブーです」といった誤った記載をここ3~4年でよく見かけるようになりました。実はこれは正しい情報ではなく、赤い花がタブーなのは新築祝いの花のケースです。
ここ数年、新築祝いと開店祝いのマナーを混同し、誤った情報を記載したライターやWEB運営者が出てきました。さらにその誤った情報を読み、確認もせずにWEB上に拡散させてしまったライターや運営者が増えたため、今日のネット上に「開店祝いのタブー」として氾濫してしまったようです。
昔からあるマナー本などを数冊調べても、新築祝いに赤い花はタブーという記載はあっても、開店祝いに赤い花はタブーと記載している書籍は皆無でした。
残念ながら、現在では開店祝いに赤い花がタブーといった誤った情報がとても多くのサイトで掲載されています。これは誤った情報ですが、正しい情報よりも誤った情報が多い現状を考えると、受け取る側が誤った情報を正しい情報と認識してしまっている場合もあります。
赤い花は開店祝いに問題ない色であったとしても、気になる方は赤い花だけのスタンド花やアレンジを贈るのは避けましょう。いくつか花色がある中に赤い花を混ぜて使う程度ならマナー的には問題ありません。
新築祝い
新築祝いには赤い色の花は種類を問わず、ラッピングの色も赤はタブーとされています。タブーの理由は「赤は火事を連想」してしまうためです。新築の家が火事になることを連想させる赤い花は贈らないようにしましょう。また、これは花以外の新築祝いの贈り物についても同じになります。
受け取る方が赤い花が好きな場合は、赤だけで出来た勝因ではなく、他の色も組み合わせた中に赤い花を混ぜてある商品を選ぶようにしましょう。
飲食店向けのお祝い花
飲食店宛に贈るお祝い花では、花粉が出たり香りの強いユリの花は室内に飾る花としては避けたほうが無難です。ただ、屋外に飾るようなスタンド花やフラワーアレンジの場合はユリの花が使用されていても問題ありません。サイズの大きなユリの花はボリューム感があり、お祝いごとを華やかに演出してくれる効果があります。
お供え花
葬儀に贈る花
日本では枕花や葬儀などに花を贈るときは白い花をメインとするのがマナーです。たとえ生前に故人が赤い花を好きだったとしても、葬儀会場等に花を贈る場合は白系がメインの花を贈るようにしましょう。
お別れ会や偲ぶ会に贈る花
故人がお好きだった色の花を贈るのが一般的です。お好きだった花や色などが不明な場合は、淡い色の花を選ぶと良いでしょう。
周忌法要に贈る花
3回忌までは白や淡い色の花を贈るのが一般的です。三回忌が終わった後は、白い花は悲しみを思い出してしまうこともあるため、寂しくならないように色つきの花を贈るのがマナーとなります。